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「子どもが生まれるたびに雛人形や五月人形は必要ですか?」──専門店がお答えします

「子どもが生まれるたびに雛人形や五月人形を買うものなの?」
これは親御さんから本当に多くいただくご質問です。

昔からお人形には“お守り”としての意味があり、子ども一人にひとつ用意するのが理想とされてきました。お人形が災いや不幸を代わりに引き受けてくれると信じられてきたからです。

けれど現代の暮らしでは、三人のお子さまに三組のお雛様や甲冑をそろえるのは、なかなか現実的ではありません。収納場所や費用のことを考えると、迷われるのも当然のことです。

⚪︎ 伝統的な考え方
昔ながらの考え方では、雛人形や五月人形は「身代わり」であり「お守り」でした。
そのため「一人にひとつ」という形が良いとされてきたのです。

けれど時代や暮らし方が変わった今、伝統をそのまま守ることが難しいご家庭も多いはずです。

⚪︎ 現代に合った考え方
私たちは、人数分のセットを必ずそろえる必要はないと考えています。
大切なのは「親の愛情をどう形にして伝えるか」です。

たとえば、こんな方法があります。

最初のお子さまには親王飾りを。

次のお子さまが生まれたときに三人官女を。

さらに次のお子さまには五人囃子やお道具、小物を加える。

こうして少しずつ足していけば、家族の成長とともにお飾りも豊かになり、“親の愛を積み重ねていく物語”になります。

また、お母さまやご祖母さまから受け継いだお人形に、新しい一部を加えて、その子のためのお守りにすることもできます。

⚪︎ 親の愛を伝えるお飾り
雛人形や五月人形は、単なる飾りではなく、親の愛を形にした贈り物です。
お飾りを前にした子どもは、美しさを通じて自然と親の想いを感じ取ります。

だからこそ、人数分をそろえることよりも、家族の暮らしに合った形でお人形を迎えることが大切だと私たちは考えています。

⚪︎ まとめ
「子どもが生まれるたびに雛人形や五月人形は必要?」
その答えは“必ずしも人数分そろえる必要はない。けれど、親の愛をどう形にして伝えるかが大切”です。

私たちは、その愛を形にするお手伝いをしています。

⚪︎ 是非ご相談ください
「うちのお飾りに少し足したいけれど、どこを新調するのがいい?」

「母の雛人形を修理して娘に受け継ぎたい」

「五月人形を現代のインテリアに合うように飾りたい」

そんな時は、どうぞお気軽にご相談ください。
お子さま一人ひとりに合った、世界でひとつの“お守り”のかたちをご提案いたします。

👉 [お問い合わせはこちらへ]

 

 

Profile

原 裕子

1975年8月28日生まれ。

無形文化財に指定された原米洲を祖父に持ち、母は原孝洲。

女子美術大学卒業後、ロンドンに美術留学。帰国後、孝洲の元で三世人形師として修行開始。

2008年に娘を出産。目標は日本文化の素晴らしさを世界に、そして後世に広く正しく伝えていくこと。