藤娘

〽人目せき笠塗笠しゃんと　振りかたげたる一枝は・・・」

東海道大津宿の名物として知られた『大津絵』には良縁を求める画題として「藤娘」がありました。大津絵の中でもポピュラーであり、華もある藤娘は後に舞踊の題材として好まれ、盛んに津々浦々で演じられました。上記はその舞踊「藤娘」の一節。踊りの一瞬の美しさを写し取ったお人形さんです。

可憐さと美しさを誇る藤娘はお人形の定番で、慶事があるたびにその縁起の良さから贈答用に愛され続けました。近年では藤娘に備わる歴史的背景（大津絵・歌舞伎・近江八景など）が伝統的な日本らしさという印象から外国人の方からも好評頂いております。

愛嬌ある藤娘を五色・原孝洲の人形らしく上品に仕上げた人気の一作です。

◇飾り方