はじめに
「え?こんなに小さいのに、この価格?」
五色のお人形をご覧になったお客様から、時おりこうした驚きの声をいただきます。
たしかに、一般的には“サイズが小さい=安い”という印象があるかもしれません。
ですが、節句人形の世界ではまったく逆。
本日は「小さいお人形なのになぜ高価なのか?」という疑問に、職人の目線からお答えします。
- 「なぜ“小さなお人形”が、こんなに高いのですか?」
- 「価格は、大きさで決まりません。」
- 「小さきものに、技が宿る。」
- 「それは“小さいからこそ”難しいのです。」
1.「なぜ“小さなお人形”が、こんなに高いのですか?」
小さくなるほど、難しくなる──節句人形の真実
節句人形の制作では、顔や手足、着物、装飾品に至るまで、すべてが職人の手作業。
そしてお人形が小さくなるほど、その作業は“超”精密作業となります。
小さくなるほど、手作業の精度は一段と求められ、工程の難易度は増していくのです。
- 目の描き入れは、0.5mmのズレで表情が台無しに
- 小さな頭部には細かすぎる髪の植え込み
- 着物の合わせも、ミリ単位の調整が求められる
つまり、小さければ小さいほど、集中力と技術力、神経の使い方は何倍にもなるのです。
私たち五色では、大きさに関係なく、三代にわたり受け継いだ“本物の技術”を一体一体に込めています。
2.「価格は、大きさで決まりません。」
「簡素」ではなく「凝縮」された本物の技
五色では、大きさによって製法を変えることはありません。
素材も、技も、魂の込め方も、すべて同じ。
ただし、小さいお人形は、その限られた空間の中に“より高度な技術”を詰め込む必要があります。
たとえば、15cmほどのお人形でも、1体を仕上げるのに数週間かかることも珍しくありません。
それは、“簡単に小さくしたお人形”ではなく、「技術を凝縮した本物」だからこそ。
3.「小さきものに、技が宿る。」
「小さいけれど、五色らしい」と言われる理由。
- 職人が手間を惜しまず、細部まで仕立てた表情や装飾
- 時に、大きなお人形よりも多くの集中力と時間を費やす精緻な制作
- 飾る場所を選ばないのに、品格と存在感はそのまま
これらは、単に“コンパクト”な商品ではありません。
「小さな本物」──それが五色の答えです。
4.「それは“小さいからこそ”難しいのです。」
五色が届けたいのは、「大きさ」ではなく「想い」
私たちが届けたいのは、“大きなお人形”ではなく、“心に残る一体”です。
飾る場所が限られていても、生活空間がコンパクトでも、本物を贈るという気持ちにサイズは関係ありません。
- 小さくても、職人の手間は倍かかる
- 小さくても、一生飾れる品質
- 小さくても、技と伝統を受け継げる
「小さいけれど高い」──それは“本物である証”なのです。
私たちのお人形は、すべて同じ素材、同じ信念でつくられています。
違うのは「サイズ」や「構成」、そして、お客様の暮らしに合ったかたち。
どうか、“心に残る一体”を選んでいただけたら──それが私たちの願いです。
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